研究学園・学園の森エリアに住む小学生の親御さん。
「中学受験なんて、エリート(並木中等や茗溪)だけの話でしょ?」と思っていませんか?
実は今、このエリアでは、偏差値50前後の「ごく普通の子」こそ、あえて中学受験をして私立へ逃げるという選択が増えています。
背景にあるのは、新設された小中一貫校(マンモス校)への不安と、塾業界の過熱、そして「高校入試の現実」です。
今回は、在住20年の筆者が、つくばの公立中で起きている現実と、そこからわが子を守るための「逃げの戦略」について本音で語ります。
学園の森のマンモス公立は「内申点」が厳しすぎる
同じ「80点」でもこんなに違う!
内申点の理不尽な格差
※周りのレベルが高いため、相対的に評価が下がります。
つくば市では近年、小中一貫校(義務教育学校)が次々と新設されました。
校舎は綺麗で設備も最新ですが、開校してみると「マンモス校」ならではの問題が見えてきました。
歴史が浅く、進学実績が見えにくい
新しい学校であるがゆえに、「先輩たちがどこの高校に何人受かったか」というデータ(歴史)がまだ浅いです。
近年ようやくデータが出始めていますが、先生の異動も激しく、「この学校にいれば安心」という確証が得にくいのが現状です。
生徒数が多すぎて「埋もれる」
1学年の生徒数が数百人規模。先生一人あたりが見る生徒数が多く、大人しくて手のかからない「普通の子」は、完全に空気になります。
「先生に顔と名前を一致させてもらう」だけでも一苦労。これでは内申点を取る土俵にすら立てません。
周りのレベルが高すぎて「評定」がつかない
これが最大のリスクです。
親が研究者や高学歴世帯が多いため、公立なのに平均点数が異常に高いです。
「テストで80点を取ったのに、通知表は『3』だった」
こんなことが日常茶飯事で起きます。
茨城県の県立高校入試は、中1からの「内申点(通知表の成績)」が合否に直結します。
周りのレベルが高すぎる中学にいると、相対評価で内申点が低くなり、実力はあるのに高校受験で志望校を受けられないという事態に陥ります。
多数の塾!煽られる親、ついていけない子供
学校への不安を埋めるように、研究学園駅周辺や学園の森には、雨後の筍のように学習塾が乱立しています。
実際に検索してみると、大手から個別指導までずらりと並びます。
▼このエリアの主な学習塾(一部)
- 集団指導系: 茨進、思学舎、四谷大塚など
- 個別指導系: スクールIE、明光義塾、個別教室のトライ、Axisなど
- 大学受験系: 東進衛星予備校など
「進学校への合格率」を売りにするけれど…
どの塾もこぞって「土浦一高 ○○名合格!」「竹園高校 ○○名合格!」と華々しい実績を掲げます。
しかし、冷静になってください。
その実績を出しているのは、元から地頭の良い「上位層の子」だけです。
我が子が一番かわいいのは親の常ですが、学力というファクターは残酷なほど現実を突きつけてきます。
成績が「普通」の子が、塾の宣伝文句通りにトップ高に入れるわけがありません。
高い月謝を払って塾に通わせても、結局は「お客さん」状態で終わるリスクが高いのです。
「高校への切符」を先に手に入れる戦略
| 比較項目 | 公立ルート(高校受験あり) | 私立ルート(中高一貫) |
|---|---|---|
| 学費 | 安い(給食費程度) | 高い(年60〜80万) |
| 塾代 | 激高(中3で年100万超も) ※内申対策で中1から必須 |
不要〜安い ※学校で補習完結が多い |
| 親の精神 | 常に通知表と順位に怯える。 中3は地獄のピリピリ感。 |
安定(高校受験がない) 反抗期と受験が被らない。 |
| 最終結果 | 内申点が足りず 志望校を諦めるリスクあり |
大学付属なら「大卒」確約 進学校なら大学受験に特化 |
さらに絶望的なのが、「本当に進学できる高校が、近場にない」という地理的問題です。
(※詳しくは高校受験の記事参照)
公立中に進めば、3年後にまた「入れる高校がない」という壁にぶつかります。
それなら、「私立でもいいから、中学受験をしてしまおう」。
これが、高卒への切符(大学付属なら大卒への切符)を最短で手に入れるための生存戦略です。
偏差値50の受け皿となる私立中
🏫 土浦日本大学中等教育学校(土浦日大)
- 場所: 土浦市(研究学園からスクールバスあり)
- メリット: 日大への内部進学権を持てる安心感。「普通の子」にとって最強の保険です。
🏫 常総学院中学校
- 場所: 土浦市(スクールバス網が充実)
- メリット: 公立のような「放置」がない。面倒見の良さはピカイチ。
「勉強する環境」を金で買う覚悟
塾の先生に話を聞くと、こう言われます。
「公立に比べれば、私立の方が勉強量(課題)も授業料も多いですよ」
当然です。
しかし、家でスマホばかり見ている子を、強制的にでも「勉強する環境」に入れてしまうのも一つの手です。
子供の意見は反映されない?
ここで議論になるのが「子供の意思」です。
もちろん、子供本人が「ここに行きたい!」と目を輝かせ、自ら机に向かっているなら、親が口を出す必要はありません。
しかし、現実はどうでしょうか。
言われないと勉強しない、将来のことなんて考えていない。
そんな子に「どの中学に行きたい?」と聞いても、「友達と一緒の公立がいい」と言うに決まっています。
受験には「向いている子」と「向いていない子」がいます。
向いていない(自走できない)子だからこそ、親がレールを敷き、環境を用意してあげる。
それは決して「親のエゴ」だけではなく、子供の将来を守るための「親の責任」とも言えるのではないでしょうか。
まとめ
勇気ある撤退(私立)を選ぼう
「みんな公立だから」に流されるのが一番危険です。
マンモス公立校で内申点が取れず、3年後に高校受験で詰む未来が見えているなら、今ここで方向転換しましょう。
私立中学への進学は、エリートのためだけのものではありません。
「普通のわが子」が高卒・大卒の資格を確実に手にするための、賢い投資なのです。