気象庁の過去データとNEXCO東日本の調査結果に基づき、つくば市の雪のリスクを検証しました。
12月の冬タイヤ装着率はわずか「31.2%」です。
TX以外の交通網は麻痺するため、早期の準備は「安心を買う」必須の投資と言えます。
気象庁データと隠れ積雪の真実
「つくばはあまり降らない」というのは事実ですが、データを見ると油断できない現実が浮かび上がります。
公式データは0cmでも現場は積もっている
気象庁の観測地点(つくば市館野)は風が抜ける平地にありますが、ビルや住宅が密集する研究学園駅周辺や「みどりの」エリアでは、公式記録よりも多く積もる傾向があります。
| 年(月) | 気象庁公式記録 | 市民生活への影響(実態) |
|---|---|---|
| 2014年2月 | 26cm | 観測史上3位の大雪。 物流・交通が完全麻痺。 |
| 2018年1月 | 18cm | 午後から急激に積雪。 帰宅困難者が続出。 |
| 2024年2月 | 0cm | 【注意】公式は0cmですが、市内各所で芝生に5cmの積雪を確認(NEWSつくば報道)。 |
南岸低気圧の湿った雪に注意
つくば市で降る雪の多くは、南岸低気圧による水分を含んだ重い雪です。
これが夜間の氷点下気温(筑波おろし)で凍りつくと、ノーマルタイヤでは坂道を登ることも、ブレーキをかけて止まることもできなくなります。
NEXCO調査で見えた12月の冬タイヤ装着率
「つくばの冬タイヤ装着率は低い」という感覚は、高速道路会社の調査で証明されています。
- 12月中旬の装着率(小型車):31.2%
(出典:NEXCO東日本 関東支社 2023年12月14日発表資料) - 1月中旬の装着率(小型車):76.1%
(出典:NEXCO東日本 関東支社 2023年1月19日発表資料)
年明けには7割以上が装着しますが、12月の初雪のタイミングでは、約7割(10台に7台)の車がノーマルタイヤです。
研究学園周辺で大渋滞が起きる最大の原因はここにあります。
スタッドレスタイヤ購入費用と維持費の比較
「数年に一度のために数万円も払いたくない」という方のために、最新の市場価格(2025年想定)とメリットを比較しました。
| 手段 | 費用目安(4年換算) | メリット・デメリット |
|---|---|---|
| スタッドレス | 6万〜10万円 (軽〜普通車) | 【○】いつでも出動可。凍結路面に最強。 【×】保管場所が必要。交換の手間あり。 |
| チェーン | 1万〜2万円 | 【○】とにかく安い。場所を取らない。 【×】着脱が非常に面倒。乾燥路面は走れない。 |
| オールシーズン | 5万〜8万円 | 【○】交換・保管不要。 【×】凍結路面には弱い。性能が中途半端。 |
戸建てで保管場所があるならスタッドレス一択です。
マンション住まいで保管場所に困る場合は、オールシーズンタイヤ+チェーン携行、または「雪の日は絶対に乗らない」と割り切る覚悟が必要です。
TXとバスの運行状況および買い出し事情
電車は動きますが、そこまでの足と食料確保が課題になります。
つくばエクスプレス(TX)は雪に強い
TXは高架を走るため雪や風に強く、めったに運休しません。
しかし、駅までのバス(関東鉄道など)はすぐに運休や大幅な遅延が発生します。
また、雪の日にタクシーを呼ぶことは不可能です。
「駅までは自力(徒歩)で行くしかない」のがつくばの雪の日です。
スーパーとホームセンターの在庫と買い出し
研究学園エリアは「カスミ」「ヨークベニマル」「タイヨー」などの店舗が密集しているため、都心で報道されるような食料品が棚から消えるパニックはまず起こりません。
商品不足の心配は不要ですが、最大の問題は「雪の中をノーマルタイヤで買いに行く危険性」です。
在庫はあっても、そこへ辿り着くまでの道が凍結します。
「物がなくなるから」ではなく「車が出せなくなるから」という理由で、雪が降る前に買い物を済ませておくのが鉄則です。
小中学校の登校時間変更と保護者の対応
子育て世帯にとって、雪の日は「朝のスケジュール崩壊」を意味します。
マチコミメールで連絡が来る
つくば市の公立小中学校では、積雪や路面凍結が予想される場合、教育委員会や学校からの一斉メールで「登校時間を2時間遅らせる(通常10時登校)」という連絡が入ることが多いです(例:2024年2月6日も実施)。
共働き世帯の朝の戦い
始業が遅れることで、共働き世帯は「子供を誰が見るのか」「会社に遅刻連絡をする」という対応に追われます。
学童保育(放課後児童クラブ)も開所時間が変更になる場合があるため、事前の確認が必須です。
研究学園エリア特有の危険な道路スポット
研究学園は道が広く平坦に見えますが、雪の日は以下の場所が危険地帯となります。
学園西大通りと平塚線交差点付近
国土地理院方面から研究学園へ抜ける道は交通量が多く、圧雪されやすいポイントです。
特に日陰になる場所は昼過ぎまで凍っています。
コストコとイーアス周辺
週末に雪が重なると、県外ナンバーのノーマルタイヤ車が多く流入し、駐車場出入口のスロープや立体交差でスリップ事故が多発します。
ペデストリアンデッキ(歩道橋)
つくば駅から研究学園にかけて整備されている遊歩道は、タイル貼りのため非常に滑りやすいです。
自転車での走行は転倒のリスクが高すぎるため、絶対にやめましょう。
つくばの雪対策は装備か諦めかの二択
データが示す通り、12月の雪では周囲の7割がノーマルタイヤです。
もらい事故を防ぐためにも、以下のどちらかを徹底してください。
- スタッドレスを買うなら
11月中に予約し、12月上旬には履き替える(雪予報が出てからでは店に入れません)。 - 買わないなら
雪予報が出たら食料を買い込み、翌日は有給休暇を取って家から一歩も出ない。